昔、世にも奇妙な物語に
「才能玉」というストーリーがあって
確か自分の才能が分かる玉に
翻弄される話なのだけど
目立たなくても自分が秀でているものを
誰しもが持っているのだ、
という見方をすると素敵な話だった。
今回、自分の才能を見出し高めるために
仲間と切磋琢磨する人々が登場する本を
多く読んでとてもワクワクした。
自分と仲間の良いところを合わせて、
ゴールを目指す体験や機会は
意外となかなか訪れないかもしれないが
何かやり遂げてみたくなった。
📗コンクールシェフ
料理のジャンルは関係なく
新人料理人のみが出場できる、
大きな料理のコンテストの
決勝戦が描かれたストーリー。
出場者6人の料理シーンもさながら
本番までの緊張感と互いの駆け引き、
心境の変化が繊細に描かれていて
面白かった。続きが知りたい。
📘ショコラティエ
才能とは1人の持つ能力のこと、
だけではなくて、そこにその人の
持つ環境が加えられて初めて
発揮されるものなのだと思う。
例えば本書の聖太郎は菓子作りの
天才だが、家族の理解があるものの
家計が苦しく就職先のケーキ屋など
周囲のサポートによって初めて
ショコラティエとしての
頭角を表している。一方、同じく
登場する光博は料理や音楽の
目利きの天才だが、この能力自体が
周囲の英才教育によるものだった。
2人の天才が手を取り合って
チョコレート屋運営を目指すところで
本書は終わってしまうため、
続きがぜひ知りたいと思った。
📕The Midnight Library
2023年の春クール(3月から?)の
ドラマでやっていた、バカリズム原作の
「ブラッシュアップライフ」を
彷彿させるストーリーだった。
ただ、主人公が死んだ際に人生を
振り返らせるのは市役所の受付、
ではなく、図書館司書だ。
どんな人生を生きたとしても、
人生とは完璧さが最重要ではなく
自分の良さをいかに理解し
ハッピーに生きるか?と言う部分に
尽きるのだと言うことがわかった。
📙 恋愛の発酵と腐敗について
人間が大人になる過程と
パンが出来上がるまでの過程が
重ね合わされて面白かった。
いじり過ぎたり?して
発酵させ過ぎると直ぐにダメになって
うまく出来上がるコツは難しい。
でもパンのタネを何度も
育てて研究することように、人間の
恋愛は何度も失敗しても
いいものだろうか。人間は
結婚というルールを作ってしまったから
ある程度ルールがあるところで
失敗し辛いリスクはあるかもしれない。
でも失敗で得られることは大きい。
作中で失敗した誰もが成長していて
必ずしもハッピーとは言えない案件も
多々あるところがリアルだった。
📘語らいサンドイッチ
連続ドラマのようなテンポ感が
読みやすく、嫌なキャラクターが
出てこないところが好きだった。
サンドイッチは誰にでも、
簡単に作れるメニューではある。
だからこそ、サンドイッチ屋さんでは
込める想いを大事にしていて素敵だった。
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